かたやまにっき

今日はなんの日?

ジェームス・バリーという医師

こんにちは、光晴旅日記の片山光晴です!

 

今回はとある医師をご紹介したいと思います。

 

19世紀ごろの英国、ジェームス・ミランダ・バリーという外科医がいました。

彼は西欧医学において衛生の重要性を確立し、糞便物質と病気の関連性に着目して疫病の蔓延を防いだ功績があります。

 

また、世界で初めて帝王切開手術を成功させた医師としても知られています。

 

しかし、バリー氏を語るうえで欠かせない事実があります。

バリー氏は、大英帝国の総督として南アフリカのケープ植民地を統括したチャールズ・サマセットとも親交があり、軍医としては最高の地位である全国病院総括監察官にまで上り詰めました。

 

しかしバリー氏の死後、遺体の処置を担当した家政婦がバリー氏が女性であることを発見したのです。

 

そしてその後の調査で彼女の本名がマーガレット・アン・バルクレーであることが判明します。彼女は医学を学びたいという夢を持ちながら、当時女性が医学を学ぶことは認められていなかったため、性別を偽って医師として活動しました。

 

彼女は病院の設立や衛生環境の改善に尽力し、多くの命を救いました。彼女の真実の性別は死後に明らかになりましたが、彼女が医療の分野で成し遂げた功績や成功はスキャンダルの陰に隠れてしまいました

 

いかに優れた実績や人柄をそなえていたとしても、性別の差で功績が称えられなくなるのは悲しいことです。

 

彼女自身がそれを理解していたからこそ、生前は男性として地位を確立し、ゆくゆくは女性医師として開業することを夢見ていたと思うと残念でなりません。